Chronology

1977 17-18歳

東京・代々木の大手予備校で、一般大学受験の文系コースの夏期講習を受ける。そこには美大・芸術系大学受験コースも併設されており、思いがけずヌード・クロッキーの授業に参加する。そのときに描いたクロッキーが講師に褒められ、手ごたえを感じたことが美術系大学への進学を目指すきっかけとなる。当時は「作家になりたい」という明確な意志があったわけではなく、自由な大学生活を送れそうだという軽い気持ちからの方向転換だった。
秋頃には、シンガーソングライターである約10歳年上の友人や、弘前大学の学生らと交流を持つようになる。自宅近くのガレージを改造して作ったロック喫茶「JAIL HOUSE 33 1/3」の建設と運営に関わる。内装、テーブル、イス、シャッターの絵まで自ら手がけ、学校にも行かず喫茶作りに没頭した。9月29日に開店し、皿洗いのバイトやDJをするため、毎日のように通い詰めた。喫茶では年上の友人たちと音楽、文学、映画、演劇について語り合った。喫茶店の常連客から『萬鉄五郎/熊谷守一』(集英社)の画集を贈られる。そこに描かれた芸術家の劇的な生きざまに、強く心を奪われる。

出典

  • 『疾駆』9、p.20
  • 奈良「半生(仮)」『ユリイカ 総特集*奈良美智の世界』pp.235-237
  • クーン、河野『終わらないものがたり』p.21

社会の出来事

1977
  • 6月、独国で「ドクメンタ6」開催。メディア・アートを本格的に導入。9月、日本赤軍が日航機をハイジャック。